2009年5月18日月曜日

人妻のむさん・・・

楽天・野村監督が19日のヤクルト戦(Kスタ)から始まる交流戦に、ゲリラ戦で臨むことを17日、宣言した。予告先発があるパでは使えない奇襲作戦は、野村監督の得意技。“弱者の兵法”でセ界の強豪をあざむく。

 この日のソフトバンク戦は早々に雨天中止が決定。これまで総得点、本塁打数がリーグ最少も、投手陣が踏ん張り貯金6。「善戦だわな」と笑う知将も、交流戦の話題になると表情が一変した。

 「奇襲があるから、気をつけて下さい」雨天中止で19日の先発も、この日先発予定だったラズナーか、ローテ通りの井坂か、分からなくなった。ラズナーも「登板は次の日曜日じゃないの!? アイドントノウ」と報道陣を煙に巻くなど、かん口令が徹底されている。「(左腕の)長谷部をうまく使わなければ」と橋上ヘッド。コーチ陣からは野村監督にも「勢いでうっかりしゃべらないようにして下さい」と異例のお願いが出された模様だ。

 19日からは鉄平も1軍復帰。戦力も整う。ヤクルト、巨人といきなり好調チームと激突。野村IDを駆使し、ひと泡吹かせる。楽天投手陣が前ヤクルト監督の古田敦也氏(43)に助けられた。

 楽天は17日のソフトバンク戦(Kスタ宮城)が雨で中止。野村克也監督(73)と自身のテレビ番組で対談するため、古田氏が訪れたが、これが思わぬ救世主となった。

 早起きが苦手の野村監督は、デーゲームとあって朝から不機嫌。投手の練習を眺めながら「こんな走らないチームを初めて見た。足腰が弱いから球が高めに行くんだ。(投手もコーチも)ナメとる。どこかに鬼コーチいないかな?」とムッツリ。ついに橋上ヘッドコーチを呼び寄せ、「明日休みなんだから投手をしごけ!! キャッチボールなんていいから。杉山(投手コーチ)も何やってんだ。トレーニングコーチも遊んどるし」と今季キャンプから通して、初めてカミナリを炸裂させ、室内練習場に緊張感が高まった。

 そんなところに、かつての愛弟子が登場。「まぁ、座れよ。スーパースターを立たせるわけにはいかん」と横に座らせたため、「日本シリーズみたいだな」と、2人が驚くほどの報道陣に囲まれてしまった。

 古田氏が次の楽天監督を狙っていると疑う野村監督は「おまえ島田さん(オーナー兼球団社長)とコソコソ会ってるんじゃないのか?」と定番の会話。「球団はアンチ野村ばっかや」という野村監督に古田氏が「そんなことないと思いますよ。人気商売で人気がありますから。これだけ強くして、みんなに喜んでもらってるんですから」と、なだめる場面も。

 さらに野村監督は「もし、球団社長に『引退の花道をつくってください』と言われたら、どう捕らえる?」と質問。古田氏は「僕にアドバイスを求めるの止めてもらえませんか。1年頑張ろうと思ってやりますけど」と返答すると、「俺は逆なんだよ。“もうエエわ”って。引退なんて自分が決めるものだろ? ハッキリ解任の方がスッキリする」と愛弟子にボヤキ倒した。

 当然、野村監督は話に夢中で、人垣ができたせいもあって練習を見られない状態に。コーチの1人は「古田が来て人垣ができて、監督も練習が見えてなかったから、もういいやって終わらせた」と投手はしごかれることなく、さっさと退散。野村監督は、投手がしごかれていないとは知らずに、古田氏との対談会場へ向かった。